妄想インタビュー|アンドリュー

Dec 17, 2024

こんにちは。妄想インタビュアーの佐藤です。

突然ですが、動物たちって、普段言葉を喋りませんよね。でももし、言葉を喋れたら。本当はこう思ってるんじゃないの?仲間との関係はどうなんだ?この連載は、そんな空想を巡らせながら書いたインタビュー連載です。しばしの間、私の妄想にお付き合いいただけると嬉しいです。5回目の本日は、ライオンのアンドリュー様にご登場いただきます。どうぞよろしくお願いいたします!



ー改めましてアンドリューさん、本日はよろしくお願いいたします。

どうも。お願いします。

ー最近物騒なニュースが多いですが、アンドリューさんも心配ごととかあったりします?

…。ないですね。心配したって仕方ないです。来るものは来るので。

ーさすが百獣の王…!貫禄がありますね。ライオンの皆さんの動じない姿勢って、いつもすごいなって思ってて、これってどうやって身に付けられたんでしょうか?

ありがとうございます。動じないと言われれば聞こえがいいですが、本当に、どうでもいいだけで。

ーどうでもいい…といいますと?

本当に全部、どうでもよくて。何にも興味が無いので、何にも動じないキャラになってしまったのが正直なところですね。

ーえっと、まだ飲み込めてないんですが…そうなんですか?

えっと、私たちの暮らす地域では、動物たちがよく背比べとか、力比べとかしてるんですね。毎日飽きずにやってて、ほんとどうでもいいなーと思いながら私たちライオン勢はボーっとしてたんです。そうしていたら何故かいつの間に「アイツらってガチで強いらしい」という噂が流れ、今に至るというところです。

ーなるほど…。噂には流石にびっくりされましたよね…?

なんか注目されてるなーとは思いましたが、特に気にすることもなかったですね。

ーそうなんですね。ちょっと衝撃受けてますが、ケンカすることとかあったりはするんですか?

ケンカ…。あまりしないです。なんか挑んでくるやつはたまにいますが、目を合わせると逃げていきます。普通に話しかけてくれればいいのに、と思ってるんですがね。

ー意外と平和主義なんですね。

はい。穏やかに暮らせていけるのが一番大事です。

ーなるほど。動物界で切っても切れない話だと食料についてなのですが、食べ物は自分で調達しているんでしょうか?

昔は自分で調達していたという話も聞きますが、今は全部貰いものですね。毎日食べ物を届けてくれるシマちゃんとか、ゴロウくんとか。ほんと助かってます。

ー失礼ですが、脅してたりはしてない…ですよね…?

はは(笑)してませんよ。ただあの時の噂が定着したおかげですね。強いらしい、という噂のお陰で良い扱いを受けるようになっていって。結果オーライといったところですかね。

ーなるほど。。座右の銘とかってあったりしますか?

そうですね。初めて訊かれましたが、…「棚からぼたもち」ですかね。ぼたもち落ちてきたら、うれしいじゃないですか。

ーなるほどなるほど。整理がついてきました。ライオンのあのイメージ像は、周りが自然に作り出したものだったんですね。

そう、なりますかね。まあどうでもいいですが。皆さんもほんと、頑張りすぎなくていいんですよ。周りが勝手に評価してくれることもあります。

ー(苦笑)。ライオンさんの新たな一面が知れたというところで本日は貴重なお話をありがとうございました。

ありがとうございました。

《編集後記》いやー、さすがに動揺を隠せませんでしたね。ライオンって強くて威厳があって王様!!のイメージだったので。まさか、楽して食料も持ってきてもらってる、言うなればニートだった訳ですもんね。勘違いも勘違い。周りのこととか、ほんとうにどうでもいいんだな、というのが伝わってきました。なんだか私まで肩の荷が下りてきた気分です。